熱中症に備える 油断禁物家の中
暑い日が続き、暑さに体が慣れたとはいえ、やはり注意しなければならないのが熱中症です。毎年多くの人が病院に運ばれ、時には死亡することもある熱中症を引き起こす猛暑は、もはや災害と言っても過言ではないでしょう。
熱中症についての注意点を再確認してみましょう。
目次
-熱中症の起きやすい場所
-熱中症の予防対策
-適切な室温と湿度を保つ
-こまめな水分補給を
-熱中症が疑われるときの応急処置のポイント
-応急処置のポイント① 涼しい場所へ移動させる
-応急処置のポイント② 体を冷やす
-応急処置のポイント③ 水分と塩分の補給
-熱中症と新型コロナウイルス
-マスクの着用について
-室内の換気について
-さいごに
熱中症の起きやすい場所
熱中症の発生場所で最も多いのは「住居」です。意外に思われるかもしれませんが、室内で熱中症になる方が相次いでいます。
日中での温度や湿度の上昇はもちろんのこと、夜間に冷房を使用しなかったことにより熱中症になるケースもあります。病院に運ばれたケースの多くでは、エアコンが運転されていなかったという報告があります。『室内にいるから大丈夫』と油断するのは危険です。
熱中症の予防対策
適切な室温と湿度を保つ
エアコンを使用して室内を適切な室温と湿度にしましょう。
ここで注意したいのは、人によって「暑い」と感じる温度が違うことです。感覚に頼りすぎて「暑くなってからエアコンを運転しよう」と思っていると、すでに遅いというケースが多く見られます。特に高齢者の方は感じる力が衰えているために注意が必要です。
このような事が起きないために、事前にエアコンを運転させる温度や湿度を決めておきましょう。
エアコン運転の目安…『室温28℃』『湿度70%』
これ以上になると熱中症の警戒レベルです。室内に温度計や湿度計を置いて、決めた温度と湿度になったらエアコンを運転させましょう。今年は『節電』が呼びかけられていますが、無理をせずに体調管理を優先してください。
こまめな水分補給を
室内にいるときは屋外にくらべると汗をかくことが少ないため、のどが渇いていると感じにくいことがあります。のどの渇きを感じていなくても、こまめに水分を補給しましょう。これも日頃の体調に合わせて、事前に水分補給をする時間を決めておくとよいでしょう。
熱中症が疑われるときの応急処置のポイント
熱中症が疑われる症状(めまい、失神、筋肉痛、筋肉の硬直、大量の発汗、頭痛、不快感、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感、意識障害、けいれん、手足の運動障害、高体温)がみられたときは、すぐに応急処置をおこない、医療機関に相談するか、もしくは救急車を呼びましょう。
応急処置のポイント① 涼しい場所へ移動させる
すぐにエアコンの効いた部屋や社内に移動しましょう。またエアコンを運転していなかった時は、すぐに運転させて温度を下げてください。
また屋外などで適した場所がない場合は、風の通りが良い日かげに移動しましょう。
応急処置のポイント② 体を冷やす
保冷剤などで首筋、脇の下、太ももの付け根を冷やしましょう。保冷剤が無い場合は、冷やされたペットボトル飲料や缶飲料などで代用することもできます。代用するものが無い場合は、直接水をかけて扇ぐことでも冷やすことができます。
応急処置のポイント③ 水分と塩分の補給
水分と塩分を補給しましょう。2つを同時に補給できるスポーツドリンクや経口補水液がよいでしょう。ただし、嘔吐や失神している場合は無理に飲ませないようにして下さい。
熱中症と新型コロナウイルス
マスクの着用について
高温多湿の環境でマスクを着用することは熱中症のリスクを高くします。屋外で十分な距離(2m)がある場合はマスクを外しましょう。
室内の換気について
多くのエアコンは運転時に換気はおこなっていません。必要に応じて窓を開けるなどをして換気をしましょう。室温が一時的に上がるかもしれませんが、しばらくすれば快適な室温に戻ります。
最後に
まだしばらくは暑い日が続くと思われます。体は暑さに慣れてきていますが、夏バテで体力が落ちた時に熱中症になる危険性はあります。
先にお話しした予防や応急処置は大切なことですが、日ごろからの健康管理(睡眠、食事、運動)も大切です。これらのことに気を付けながら、厳しい残暑を乗り切りましょう。