住まいの「外装」を理解して、強い風雨との戦いに備える。
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住宅は色々な設備や材料で作られています。住宅も歳を重ねることで、どうしてもメンテナンスは必要になります。気がつかずに放置すると、大事になり思わぬ出費も・・・小さな変化に気がつくことができ、それを早めに修繕すれば、出費も抑え、なにより住宅のコンディションが良い状態を維持でき、安心・安全です。今月の見極めは、住まいの盾の一部、外壁の「コーキング」についてお伝えします。
目次
1.コーキングの打ち替え時期は?黄色信号を見極めよう
Q. クイズ! 「コーキングはどのような状態が打ち替え時期?」
コラム:備えておきたい「空き家対策」
コーキングの打ち替え時期は?黄色信号を見極めよう。
住宅の外壁材と外壁材の間に柔らかいゴムのようなものがあります。これがコーキングです。
コーキングの役割
- 地震などで外壁が動いた際に、外壁同士の緩衝材の役目を果たすこと
- 外壁内部に雨水が入り込まないようにする防水効果

コーキングは大変重要な役割を果たしており、住宅維持管理を行う上で、重要な部分です。現行の商品は、技術の進歩もあり寿命も伸びていますが、目安としては10年で打ち替え時期となります。
ここで問題です。
Q. 次の1−4のうち、どれがコーキングの打ち替え時期でしょうか?
1・コーキングを指で押すと弾力があり、外壁同士としっかり密着している
2・コーキングが硬くなってきているが、外壁とは密着している
3・コーキングが白化し、外壁材から離れてしまっている部分がある
4・コーキング材は白化し、外壁が完全に離れてしまっている

答えは2〜4番。全て打ち替え時期となります。
コーキングは上記の説明にもあるように、緩衝材と防水の二つの効果があり、どちらか一方が失われると、本来のコーキングの効果を失います。3、4に関しては、見た目上である程度判断できるので、比較的容易に見つけることができますが、2に関しては、いっそう経験や知識も必要になってくるため、プロに相談し、判断してもらいましょう。
最近では、ホームセンターでもコーキングが売られており、容易に購入することが可能です。しかし、コーキングも色々な種類や、打ち替えに必要な下処理などありますので、プロにお願いすることをお勧めします。

以前実施しましたアンケートにて、住まいのメンテナンスについて知りたいというお声を頂きました。住まいのメンテナンスは、長く安心安全な暮らしには欠かせません。さらに、メンテナンスを行う事で、災害によるお住まいの被害確率も下がり備える事につながります。今後は住まいのメンテナンスにつても、お伝えしていきたいと思います。
-コラム- 相続した家。コンディションは万全ですか。
台風は発生してから上陸まで、スピードによっては一週間以内に来てしまうケースも多くあります。北陸地方は、台風の進路になることは、比較的少ない方かと思いますが、日頃からの備えはもちろん必要です。自宅の台風対策は、発生から台風上陸までに準備を行うことが可能な場合もありますが、相続した空き家などがある場合は、2軒分の対策になるので難しいことも。

日頃から、空き家のコンディションを保つことはもちろんですが、屋根材の劣化により強風で屋根が飛ぶトラブルや、シロアリ被害により部分的に倒壊してしまうケース、電気が通ったままの状態であると、漏電からの火災というケースもあります。こうしたケースは近隣へ迷惑をかけてしまうので、そうならないためにも注意が必要です。
今年の大雪で上越市では、実際に上記のようなトラブルを放置し、倒壊してしまった家もあります。台風以外の災害も視野に入れながら、コンディションを確認し、今後住む予定があれば積極的にリフォーム・メンテナンスを行い、将来的に売ることを考えているのであれば、コンディションが良いうちに売却することも、安心・安全に繋がります。空き家の防災・災害対策についても考えておきましょう。